
『塞王の楯』ってどんな小説なんだろう?
と気になっている方へ。
この記事では、
を書いています。
『塞王の楯』の紹介
- 著者:今村翔吾さん
- 出版社:集英社
第166回直木賞を受賞された作品です。
では早速、小説『塞王の楯』を読んでみて思ったことをあまりネタバレはしないように書こうと思います。
参考になれば幸いです。
小説『塞王の楯』がおすすめな方
- 歴史が好きな方
- お城が好きな方
- 普段あまり時代小説を読まない方
小説『塞王の楯』のあらすじ
どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!引用元:版元ドットコム
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小説『塞王の楯』の感想
私が小説『塞王の楯』を読んでみて印象に残ったことは、
- 職人たちの信念のぶつかりあい
- 匡介と玲次の関係性
- 一丸となる姿に胸アツ!
の3つです。
職人たちの信念のぶつかりあい
職人たちの信念のぶつかり合いに心打たれました。
というのも『塞王の楯』はあらすじでも書かれているのですが、
- 石垣を積む『穴太衆』
- 鉄砲を作る『国友衆』
という二組の職人たちがメインに描かれている小説です。
- 守りの石垣
- 攻めの鉄砲
では立場は真逆なんですが、抱いている信念は同じものを持っていて、『その信念をどのような形で実現するか?』という信念の命がけのぶつかりあいに心打たれました。
というのも石垣を積む『穴太衆』の匡介の『何としても守る』という信念は素直に理解できるんです。
しかし鉄砲を作る側の『国友衆』の彦九郎の信念を貫こうとする姿って複雑なんですよね…。
鉄砲って人を攻撃する道具なので素直に応援できなくて、でも抱いている根本の思いは匡介と変わらないっていう。
その同じ思いを持っているけど立場が違う二人の職人の信念のぶつかりあいは痺れるものがありました。
匡介と玲次の関係性
匡介と玲次の関係性も読んでいて胸が熱くなるものがありました。
匡介と玲次は同じ穴太衆の『飛田屋』という屋号の職人なんですが、匡介は子供のころに現・頭の源斎に出会って、穴太衆に来て現在では跡取りで副頭なんです。
そして玲次は石を運ぶ『荷方』というポジションの頭ということで、なんと玲次は現・頭の源斎の親族。
本来は実の子や親族が技を引き継ぐことが多いイメージの職人の世界で、この匡介と玲次の二人の関係性って結構複雑だと思うんですよね。
読み始めは「玲次ってなんかトゲトゲしてるなあ」という印象だったのですが、読み進めていくにつれて二人の信頼感や『飛田屋』として協力し合って、なんとしても仕事を全うする姿は読んでいて胸が熱くなりました。
その仲間でありライバルでもある二人の関係性が物語が進むにつれて変化していく様子が印象的でした。
一丸となる姿に胸アツ!
城を守り抜くために一丸となる姿は胸アツでした。
その舞台となる戦が起こるのが『大津城』なのですが、戦国最後の戦い『関ヶ原の戦い』に付随する戦なんですよね。
なので敵味方ともにこの戦が『最大の戦いで最後の戦いであるだろう』という思いを抱えて戦っていて、まさに死力を尽くした戦いだと思うんです。
「何としても大津城を落とす!」という思いで鉄砲を駆使する彦九郎に対して、「何としても城を守りぬく!」という思いで応戦する匡介たち穴太衆。
守る側って防御一辺倒になりがちなので、不利になりやすいと思うんです。
そんな不利の状況で、とんでもない大軍に攻められて、いつ死んでもおかしくない仕事をして、何としても守りぬく意思を貫こうとするってめっちゃカッコいい。
そこにいろんな人の思いも乗っかって、一丸となって積み上げる匡介たちに胸が熱くなりました。
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また同じく第166回直木賞を受賞された米澤穂信さんの『黒牢城』を読んだ感想も書いています。
『塞王の楯』と同じく戦国時代のお城にまつわる物語です。興味を持っていただけましたら、ぜひ読んでみてください。
この作品のほかにも2022年に読んだ小説を一覧で紹介しているのでぜひ見てみてください。
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小説『塞王の楯』を読んだ感想のまとめ
今回の記事では、
- 小説『塞王の楯』がおすすめな方
- 小説『塞王の楯』のあらすじ
- 小説『塞王の楯』の感想
を書きました。
読み終わって、素直にめちゃくちゃ面白かったです。
読む前は時代小説でしかも500ページを超える作品で読み切れるか不安だったのですが、いざ読んでみると予想外の読みやすさにビックリ。
内容も戦国時代というと武将にスポットが当たりがちだと思うんですけど、主人公が『職人』でしかも『石垣職人』というなかなか表舞台に出ないような人たちの物語でより楽しめた気がしました。
どこかお城を訪れたときには天守だけではなくその天守を支えている石垣を眺めるのが楽しみになりました。
読みやすかったですし、エンタメ的な雰囲気だったので、気になっている方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
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