
『黒牢城』ってどんな小説なんだろう?
と気になっている方へ。
この記事では、
を書いています。
『黒牢城』の紹介
- 著者:米澤穂信さん
- 出版社:角川書店
2021年の数々のミステリー賞を受賞されている作品です。
では早速、小説『黒牢城』を読んでみて思ったことをあまりネタバレはしないように書こうと思います。
参考になれば幸いです。
小説『黒牢城』がおすすめな方
- 歴史が好きな方
- ミステリーが好きな方
- 心理描写が描かれている作品が読みたい方
小説『黒牢城』のあらすじ
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。
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小説『黒牢城』の感想
私が小説『黒牢城』を読んでみて印象に残ったことは、
- 実際にあった出来事×ミステリー
- 荒木村重と黒田官兵衛のやりとり
- 籠城戦の村重の苦悩
の3つです。
実際にあった出来事×ミステリー
『黒牢城』の見どころは実際にあった歴史上の出来事にミステリー要素が組み合わさっていることだと思います。
実際にあった出来事ということは、結末もどうなるのかがわかっているので、手に取った時は『どうやってミステリーの要素が組み合わさってくるのか?』というのが正直想像できなかったです。
しかし読んでみて一つ一つの出来事はホントに奇妙な事件なんですが、その一つ一つが大きな波のようになって籠城戦に絡み合っていく展開に恐ろしさを感じて、結末に向かったときのいろんな要素がこんな繋がり方をするのかと驚きでした。
なので始まりから終わりまで、気が抜けないといいますかどうなってしまうのかはわかっているけどどうやって結末にたどり着くのかが、『黒牢城』の面白いところだと感じました。
荒木村重と黒田官兵衛のやりとり
籠城側の総大将である荒木村重と織田方、いわゆる敵側の軍師である黒田官兵衛のやりとりは異様な雰囲気がありました。
あらすじにもあるように、村重は城内で起こった奇妙な出来事を解決するべく牢に囚われている官兵衛に助言を求めます。
ですが敵にあれやこれやを話すので、危険と隣り合わせのやりとりでもあると思います。
村重はどうしても解決しなければいけない背景があるので助言を求めますが、官兵衛は官兵衛で何を思うか話を聞くという、普段ならありえないであろう特殊な状況が発生していて、不思議な心理戦というか異様な雰囲気が読んでいて印象に残りました。
やはり黒田官兵衛というと日本史で軍師といえば名前が挙がる人物でもあるので、一筋縄ではいかないといいますか、とんでもないやり手の人物というのが読んでいてすごく感じて恐怖を覚えるほどでした。
お互い恐ろしいほどのやり手の人物なので村重と官兵衛のやりとりはその異様な雰囲気が印象に残っています。
籠城戦の村重の苦悩
村重の苦悩というところも描かれていました。
籠城戦というと敵に囲まれて耐え忍ぶという状況だと思います。
- 自由に出ることもできない
- 人や物資の動きには注意を払っていなければいけない
- いつ誰がどこで敵と繋がっているかもわからない
という常に気を張り続けている状況。
そういった籠城の城主の心情が描かれているのはすごく印象的でした。
籠城している城を攻める側の視点で描かれていることって多いと思います。
なので逆に新鮮といいますか、戦国時代に籠城を決めた城主の苦悩というのはとてつもなく重いものを背負っているというのがすごく伝わってきてとんでもないプレッシャーを抱えて日々過ごしていたのだなと感じました。
なので私のなかでは村重の苦悩が印象に残りました。
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また同じく第166回直木賞を受賞された今村翔吾さんの『塞王の楯』を読んだ感想も書いています。
『黒牢城』と同じく戦国時代のお城にまつわる物語です。興味を持っていただけましたら、ぜひ読んでみてください。
この作品のほかにも2022年に読んだ小説を一覧で紹介しているのでぜひ見てみてください。
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小説『黒牢城』を読んだ感想のまとめ
今回の記事では、
- 小説『黒牢城』がおすすめな方
- 小説『黒牢城』のあらすじ
- 小説『黒牢城』の感想
を書きました。
実際に合った歴史の出来事にミステリーが組み合わさることが新鮮といいますか、どんな物語が描かれているのかが気になっていました。
文章は昔の言葉づかいで書かれているので、もしかすると読むのを苦手に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
描かれている事件は当時の習わしは現代とは全く違っているので事件が起こる背景も原因も一味違ったものになっていると思いましたし、かといって納得できないわけでもありませんでした。
私自身は事件はもちろんですが、村重と官兵衛のやりとりなどの心理描写のほうが異様な雰囲気だったので印象に残っています。
気になっている方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
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